浜崎あゆみ「M」の歌詞の意味・考察|恋の終わりを知っても、信じたい理由
- リリース日:
- 2000/12/13
終わりを知る心にも、
消せない願いがある。
こんにちは!かなひなです😊
好きだからこそ、相手の一言が深く刺さる。それなのに、その人にしか埋められない寂しさもある。浜崎あゆみさんの「M」は、そんな恋の矛盾から目をそらさず、もう一度信じようとする気持ちを描いた歌です。
語り手の目には、街で始まる恋も、静かに終わる恋も映っています。恋には終わりがあると知っているから、今の気持ちだけで未来を約束できない。それでも、この人との恋は続いてほしいと願わずにいられません。
2000年12月13日発売の19枚目のシングル。作曲のCREAは浜崎あゆみさん自身の名義です。2020年には、ドラマ『M 愛すべき人がいて』の主題歌としても使われました。
私はこの歌に、恋愛を信じ切れる人の強さより、信じるのが怖くなった人の切実さを感じます。マリアへの呼びかけ、恋の痛み、そして始まりと終わりの違いから、その願いをたどります。
M
「M」の基本情報
| 曲名 | M |
|---|---|
| アーティスト | 浜崎あゆみ |
| 発売日 | 2000年12月13日 |
| 作詞 | ayumi hamasaki |
| 作曲 | CREA |
| 編曲 | HΛL |
| 収録作品 | 『M』 |
| シングル順 | 19枚目のシングル |
| 発売元・品番 | avex trax/AVCD-30197 |
| タイアップ | テレビ朝日×ABEMA共同制作ドラマ『M 愛すべき人がいて』主題歌 |
公式シングル情報 / 歌ネットの楽曲情報 / 編曲クレジット
CDシングルには、本曲のOriginal MixとInstrumental、複数のリミックスを収録しています。
「SEASONS」と「Far away」のリミックスも入った全10曲です。
「M」は『M 愛すべき人がいて』の主題歌?
2000年のシングルが、2020年のドラマ主題歌に
ドラマで初めて知った方と、シングル発売時から知る方では、出会った時期が20年違います。
ドラマのための新曲ではなく、2000年に発表された「M」
2020年4月に始まった『M 愛すべき人がいて』の主題歌は、浜崎あゆみさんの「M」です。2000年のシングルが、約20年後、ドラマの主題歌として流れることになりました。テレビ朝日の主題歌紹介。
ドラマのサウンド・コレクションにも、主題歌として本曲が収録されています。歌を入口にドラマの音楽へ進みたい方は、浜崎あゆみさんの「M」と、沢田完さんによる劇伴を区別して選べます。公式サウンド・コレクション。
歌詞を読む
歌詞の意味・解釈
終わりを知っていることと、愛を願わないことは違う
この歌では、恋を冷静に見つめる目と、どうか続いてほしいと願う心が、同じ人の中にあります。
街では、誰かの恋が始まる日に、別の恋が終わっている
季節の移り変わりを見つける語り手は、街の中にいる人々へ目を向けます。そこで起きているのは、一組だけの恋ではありません。出会って心が近づく人たちもいれば、別々の道を選ぶ人たちもいます。
自分の恋が世界のすべてに思えるときにも、街には別の時間が流れている。私は、この広い視点があるために、語り手が恋の高揚だけに身を任せられないのだと読みます。ほかの人の別れが、自分にも無関係とは思えないのです。
けれども、終わる恋を目にしたことは、新しい出会いの喜びまで消しません。同じ場所に始まりと別れが並んでいるからこそ、一つの恋が続くことへの願いが、軽い約束ではなくなっていきます。
傷つけるのも、心を満たすのも、同じ相手である苦しさ
愛する人は、語り手に安心だけを与える存在ではありません。その人を思うことで寂しくなり、その人によって心が満たされる。傷を受けることと癒やされることも、別々の相手へ簡単に振り分けられません。
私はここに、好きな人を悪者にすれば気持ちが片づくわけではない、という苦しさを感じます。つらかったことだけを並べても、うれしかった記憶が残る。逆に、幸せな記憶があるからといって、痛みがなかったことにもならないのです。
だから、この矛盾は、傷つく恋を続けるべきだという勧めではないと思います。相手への気持ちと自分の痛みが、すぐには一つの答えにまとまらない。その揺れを、歌は急いで解決せずに置いています。
マリアへの呼びかけは、恋人に言い切れない願いの行き先
歌は、恋人への言葉だけで進んでいくのではありません。マリアへの呼びかけが、愛によって傷つく人たちの姿と重なります。二人の間だけで答えを出そうとする場面から、誰かに願いを託すような場面へ広がると読めます。
私は、この呼びかけを、恋人に愛を保証してもらうための要求とは違うものとして受け取ります。自分も、街にいるほかの人も、傷つきながら信じようとしている。その弱さを受け止めてほしい、という祈りに近く感じるのです。
マリアが誰なのかを一人の人物に決めなくても、呼びかけの役割は考えられます。恋が必ず続くと証明できないとき、気持ちにはまだ向けられる先がある。私は、その行き先を持つこと自体に、この歌の切実さを感じます。
理由なく始まった恋にも、終わるときには理由を探してしまう
誰かを好きになる瞬間には、うまく説明できないことがあります。一方、関係が終わるときには、何がいけなかったのか、どこから変わったのかを考える。歌の終わりに置かれた始まりと終わりの違いは、そんな心の動きと重なります。
私はこの違いを、別れには必ず一つの明快な原因がある、という答えとしては読みません。始まりは説明せず受け入れられたのに、終わりは説明を求めずにいられない。その不釣り合いが、恋を失う側の痛みに近いと思うのです。
終わりを思うからこそ、今度こそ長く続いてほしいと願う。先を知らないから信じられるのではなく、終わり得ると知ってもなお信じたい。この二つが離れずにあるところに、「M」の恋の深さを感じます。
この曲を聴く
シングル、『A BEST』、そして『I am...』へ
本曲の別ミックスを楽しむならシングルを。初期の代表曲と一緒なら『A BEST』、CREA名義の曲へ関心を広げるなら『I am...』が入口になります。
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YouTubeで「M」を探す
曲名とアーティスト名で、聴きたい映像や音源を探してみませんか。
2001年のドームツアー映像で「M」を探す
シングル発売後の時期へ関心が向いたら、2001年のライブを収めた映像作品も入口になります。
『ayumi hamasaki DOME TOUR 2001 A』に収録
公式の収録曲一覧には、本曲のほかに「evolution」「NEVER EVER」「UNITE!」などが載っています。同じ頃に発表された歌を、ツアーの映像作品でたどりたい方に向いた選択肢です。公式の映像作品情報。
DVDは2001年12月12日発売のAVBD-91077と、2006年3月1日発売のAVBD-91391が公式に掲載されています。後者の発売年だけを見て、2006年のツアー映像と取り違えないよう、作品名の2001が目印になります。
CREA名義の作曲と、代表曲として残る記録
恋の言葉を味わったあと、浜崎あゆみさんの創作の歩みの中でも、この曲を見直せます。
作詞だけでなく、CREAとして作曲にも関わる
本曲の作曲者はCREA。エイベックスの公式コラムは、浜崎あゆみさん自身がこの名義で作曲に参加していたことを紹介しています。歌詞の名義とは違いますが、別の人物を指すわけではありません。公式の活動回顧。
言葉からこの曲に惹かれた方には、メロディーを作る側にも本人がいた、という点がもう一つの入口になります。『I am...』へ進むと、「M」とその後のシングルを同じアルバムでたどれます。
第15回日本ゴールドディスク大賞の選出作品に
「M」は、第15回日本ゴールドディスク大賞のソング・オブ・ザ・イヤーに選ばれた作品の一つです。同じ部門には、浜崎あゆみさんの「SEASONS」も掲載されています。公式の受賞作品一覧。
2001年の『A BEST』と2002年の『I am...』にも収録され、2020年にはドラマ主題歌になりました。シングル、ベスト、オリジナルアルバム、ドラマという異なる入口があり、出会った場所から聴き方を広げられる曲です。
この曲のまとめ
「M」は、恋を信じれば傷つかないとは言いません。好きな相手が痛みの理由にもなることを見つめ、街にある別れを知りながら、それでも続いてほしいと願います。
私は、その願いが確信ではなく祈りであるところに惹かれます。恋の未来を言い切れない夜にも、信じたい気持ちまで嘘にしなくてよい。その揺れを抱えたまま、この歌の呼びかけを受け止められるのだと思います。
「M」に関するよくあるご質問
- Q.1「M」は何年の曲?
- A.1
2000年12月13日発売の、浜崎あゆみさんの19枚目のシングルです。
- Q.2作詞・作曲・編曲は誰?
- A.2
作詞はayumi hamasaki、作曲はCREA、編曲はHΛLです。
- Q.3CREAとは誰?
- A.3
浜崎あゆみさん自身が作曲に使っている名義です。エイベックスの公式コラムでも本人の作曲参加が紹介されています。
- Q.4どんな恋を歌っていると読める?
- A.4
恋の痛みや別れを知りながら、それでも今の相手を信じたいと願う歌だと私は読みます。冷静な視点と切実な祈りが重なっています。
- Q.5マリアへの呼びかけをどう考えればよい?
- A.5
恋人との間だけで答えが出せない願いを、誰かへ託す呼びかけとして読めます。恋が続くと保証できないときの、祈りに近い役割を持つと私は読みます。
- Q.6歌詞に街の人々が出てくる意味は?
- A.6
自分の恋だけでなく、同じ街で出会う人と別れる人も見渡しています。始まりと終わりが同時にあることで、恋が続くことへの願いが深まると読めます。
- Q.7ドラマの主題歌にもなった?
- A.7
はい。2020年のテレビ朝日×ABEMA共同制作ドラマ『M 愛すべき人がいて』の主題歌です。2000年のシングルとは発表時期が異なります。
- Q.8シングルCDは何曲入り?
- A.8
AVCD-30197は全10曲。Original Mix、Instrumental、リミックスのほか、「SEASONS」「Far away」のリミックスも入っています。
- Q.9『A BEST』に入っている?
- A.9
はい。2001年3月28日発売の『A BEST』に、本曲のOriginal Mixが収録されています。
- Q.10オリジナルアルバムでは何に収録?
- A.10
2002年1月1日発売の『I am...』に収録されています。「evolution」「UNITE!」「Dearest」なども同じアルバムに入っています。
- Q.11ライブ映像を探すなら?
- A.11
『ayumi hamasaki DOME TOUR 2001 A』に本曲が収録されています。公式には2001年発売DVDと2006年発売DVDが掲載されています。
- Q.12日本ゴールドディスク大賞で選ばれた?
- A.12
第15回のソング・オブ・ザ・イヤーに選ばれた作品の一つです。同じ部門には「SEASONS」も掲載されています。
この曲が気になった方へ
恋の矛盾と祈りが心に残った方へ。



