尾崎紀世彦『また逢う日まで』歌詞の意味・考察|理由を語らず、二人で終える別れ
- リリース日:
- 1971/3/5
- 推定売上枚数:
- 83.2万枚
言葉を尽くさない別れにも、相手を残す余白がある。
同じ区切りを越えてから、二人は別々の明日へ歩いていく。
こんにちは!かなひなです😊
尾崎紀世彦さんの「また逢う日まで」は、別れの理由を説明しない歌です。けれど、私は、その沈黙を、相手をどうでもいいと思う冷たさとは別に受け取りたいと思います。説明を重ねることが、二人の関係を最後まで傷つけてしまう。そんな言葉の限界を感じている人たちの歌として読めるのです。
関係を終えるとき、どちらが悪かったかを決めることと、二人が離れることは、必ずしも同じではありません。この歌では、片方が相手を切り捨てる姿より、二人で区切りをつけようとする姿が見えてきます。終わりを引き受けることと、相手を否定することを分けて考えたくなります。
本曲は1971年3月5日発売のソロ2枚目のシングル。作詞は阿久悠さん、作曲・編曲は筒美京平さんです。理由を語らない選択、二人で作る区切り、再会を含んだ題名を手がかりに、別れ方そのものを読んでみます。
尾崎紀世彦『ゴールデン☆ベスト』
「また逢う日まで」の基本情報
| 曲名 | また逢う日まで |
|---|---|
| アーティスト | 尾崎紀世彦 |
| 発売日 | 1971年3月5日 |
| 作詞 | 阿久悠 |
| 作曲 | 筒美京平 |
| 編曲 | 筒美京平 |
| 収録作品 | 『また逢う日まで』 |
| シングル順 | ソロ2枚目のシングル |
| 発売元・品番 | 紹介CD:UICZ-6043 |
初発売・クレジット:ユニバーサル公式曲別一覧。本人の歩み:レーベル公式プロフィール。購入CD:公式ベスト盤紹介。
初発売は1971年3月5日。作詞は阿久悠さん、作曲・編曲は筒美京平さんです。
本曲で1971年の日本レコード大賞と日本歌謡大賞を受賞しています。
紹介CDは2003年11月26日発売の『ゴールデン☆ベスト 尾崎紀世彦』。1枚・全23曲で、本人歌唱の本曲と、別トラックのオリジナル・カラオケを収録しています。
「また逢う日まで」の歌詞
歌詞の意味・解釈
終わりを決めても、相手を否定し尽くさない
何を語るかだけでなく、何を語らずに残すかにも目を向けます。
説明すれば、すべてが整理できるわけではない
語り手は、別れの理由を語ることから距離を取っています。私は、説明の言葉が見つからないというより、語れば二人とも傷つき、大切だったものまで失いそうだと感じている場面として読みます。理由を明らかにすることより、ここで言葉を止めることを選んでいるのです。
私には、この沈黙は、何も感じていない人の沈黙には見えません。終わる関係にも、これ以上傷つけたくないものがある。理由を話すことと、二人で終わりを引き受けることを切り離しているところに、この別れの慎重さを感じます。
片方が捨てるのでなく、二人で区切ろうとする
この歌には、関係を閉じる行動を二人で行う姿があります。私は、その二人の並び方に注目します。去る人と、置いていかれる人だけに分かれるのではなく、終わりを同じ場面で引き受けようとする。別れたあとには別々の時間が始まっても、最後の区切りは二人のものとして描かれています。
それは、二人が同じだけ納得していると断定することとは違います。悲しさの量も、決心の強さも、同じとは限らないでしょう。それでも、私には、最後の姿をどちらか一人の勝ち負けにしないところに、この歌の対等さが感じられます。
気遣いが残るから、以前の関係へ戻りそうになる
語り手は、相手のこれからの暮らしまで聞こうとはしません。私は、相手をもう気にしないからではなく、互いを気遣えば、以前の関係へ戻ってしまいそうだからだと読みます。区切りをつけようとする二人にも、まだ相手へ向かう心があるのです。
私には、相手を気遣うことが、そのまま別れを支えるわけではないところが切なく感じられます。優しいやりとりをすれば、離れる決心が揺れるかもしれない。二人で終わろうとする姿は、気持ちが消えた証拠ではなく、残った気持ちと一緒に区切りを作ろうとする姿に見えます。
再会を含む題名は、復縁の約束とは違う
題名には、もう一度会う未来が含まれています。けれど、私は、その未来を、必ず戻ってくるという約束とは分けて読みます。今は関係を区切ることを選びながら、相手の存在まで消してしまわない。二人のこれからを、一つの結末だけで閉じない言葉にも感じられます。
私には、別れの先に余白を残すことと、今の関係へ戻ることは違います。別々に過ごした人たちが、いつか別の距離で会うこともあるかもしれない。題名は、その先を決めきらずに残しています。関係を終える歌の中に、相手を否定し尽くさない響きがあるように読めるのです。
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歌詞を読んだあと、一曲の背景と本人の作品へ進めます。
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一曲の向こうにある、歌い手としての歩み
公式プロフィールが紹介する、尾崎紀世彦さんの活動へ目を向けます。
自身のヒット曲と、幅広いカバーの活動
ユニバーサルの公式プロフィールは、尾崎紀世彦さんがライブで、自身のヒット曲に加え、ジャズやハワイアン、カントリー、J-POPなどをカバーしていたと紹介しています。オーケストラとの共演も行った歌い手です。レーベル公式プロフィール
購入案内のベスト盤にも、「雪が降る」「我が心のジョージア」「マイ・ウェイ」などのカバーが並びます。プロフィールにある幅広い歌の活動を、本人の収録作品からもたどれる入口です。「また逢う日まで」の本人歌唱とオリジナル・カラオケも、それぞれ収められています。
口コミ・評価では、何が注目されている?
本曲の歌詞と音楽を、レーベルはどのように紹介しているのでしょうか。
レーベルが紹介する、対等な別れの歌
ユニバーサルの2025年10月1日付紹介は、阿久悠さんの詞を、男女の対等な別れを描いたものと評しています。また、筒美京平さんによるイントロと16ビート、尾崎紀世彦さんの明快で力強い歌唱を、本曲の特徴として紹介しています。ソロデビュー55周年の公式紹介
私は、この紹介を読むと、別れを、片方が相手にすがる姿だけで捉えない歌として向き合いたくなります。二人で区切ろうとする歌詞の姿を、自分でも読み直せるからです。レーベルの評価を入口にしながら、言葉を交わさない二人の距離も考えてみたくなります。
この曲のまとめ
私には、「また逢う日まで」は、理由を語らず、二人で関係を終えようとする歌に感じられます。説明を重ねないことは、何も感じていないこととは違う。二人の区切りを作っても、悲しみまで片づくわけではない。その慎重さが、別れの場面に残っています。
再会を含んだ題名も、私には、元に戻る約束ではなく、未来を閉じきらない余白に感じられます。相手との関係を終えることと、その人の存在を否定することは別なのかもしれない。歌詞を読んだあと、本人ベスト盤から、この一曲に向き合ってみたくなります。 YouTubeで本人公式音源を聴く ↗(公開は日本時間2018年10月30日。初発売は1971年3月5日)
「また逢う日まで」に関するよくあるご質問
- Q.1『また逢う日まで』の初発売日は?
- A.1
1971年3月5日です。尾崎紀世彦さんのソロ2枚目のシングルです。
- Q.2作詞・作曲・編曲は誰?
- A.2
作詞は阿久悠さん、作曲と編曲は筒美京平さんです。
- Q.3理由を語らないことを、どう読んでいる?
- A.3
私は、語れば二人とも傷つき、大切だったものまで失いそうだと感じて、言葉を止める選択として読んでいます。理由の説明と、二人で終わりを引き受けることを分けている点に注目します。
- Q.4二人で区切る姿に、何を感じる?
- A.4
私は、片方が相手を捨てるだけの場面ではなく、終わりを二人のものとして引き受けようとする姿を読みます。同じだけ納得していると断定するものではありません。
- Q.5題名は復縁を約束している?
- A.5
私は、復縁を確定する言葉ではなく、別れの先の未来を閉じきらない余白として受け取っています。
- Q.6本曲で受賞した主な賞は?
- A.6
1971年の日本レコード大賞と日本歌謡大賞です。レーベル公式プロフィールに、両賞の受賞が記載されています。
- Q.7購入案内は1971年当時のシングル?
- A.7
2003年11月26日発売の『ゴールデン☆ベスト 尾崎紀世彦』(UICZ-6043)です。当時のシングルとは別の本人ベストCDです。
- Q.8紹介CDは何枚で何曲収録?
- A.8
1枚・全23曲です。本人歌唱の「また逢う日まで」と、オリジナル・カラオケは別のトラックです。
- Q.9歌詞全体はどこで読める?
- A.9
歌ネットの尾崎紀世彦『また逢う日まで』の正規曲別ページで読めます。
この曲が気になった方へ
筒美京平さんの曲で、別れの場面に残る好意を読み比べます。


