ピンク・レディー「モンスター」歌詞の意味・考察|怖い姿の内側と、守りたい心の揺れ
- リリース日:
- 1978年6月
- 推定売上枚数:
- 110.2万枚
怖い姿に、心を寄せる。
強く送り出し、そっと受け止める。
こんにちは!かなひなです😊
第一印象では近づきにくいのに、心を知ると放っておけなくなる。ピンク・レディーの「モンスター」を読むと、そんな気持ちを思い浮かべます。私が惹かれるのは、相手を恐れる目線ではなく、その内側を気にかける人の目線です。怪物という題名から想像する怖さとは、違う温かさが歌の中にあります。
語り手は、相手を外の世界へ向かわせるように励まします。けれど、その力強さのそばには、相手が傷つくことへの心配もあります。私には、強くなってほしいという願いと、繊細な相手を守りたい心が一緒にあるように感じられます。頼もしい言い方だけでは、相手の心まで無傷にできない。そのことが、この歌の愛情を深くしているのでしょう。
ここでは、怖く見える姿と内面の違い、そして励ましと心配が重なる語り手の思いを考察します。「モンスター」は1978年6月の第8シングルで、作詞は阿久悠、作曲は都倉俊一です。紹介するCDは、本曲をDisc1の15曲目に収めた2009年の本人2枚組ベストです。
『ゴールデン☆ベスト』本人2枚組
「モンスター」の基本情報
| 曲名 | モンスター |
|---|---|
| アーティスト | ピンク・レディー |
| 発売日 | 1978年6月 |
| 作詞 | 阿久悠 |
| 作曲 | 都倉俊一 |
| 編曲 | — |
| 収録作品 | 『モンスター(シングル)』 |
| シングル順 | 第8シングル |
| 発売元・品番 | 原発売:ビクター/紹介CD:VICL-63438~9 |
レーベル公式の原曲紹介 / 歌ネットの作者情報 / 紹介CDの公式曲目
「モンスター」は1978年6月に発売された第8シングルです。レーベル公式のUA『KABA』紹介にも、ピンク・レディーの原曲の発売月とシングル順が記されています。作詞は阿久悠、作曲は都倉俊一です。
紹介する『ゴールデン☆ベスト』は、2009年9月16日発売のVICL-63438~9です。CD2枚組・全44曲で、本曲はDisc1の15曲目。次の16曲目には、別曲の「キャッチ・リップ」が収められています。
「モンスター」の歌詞
歌詞の意味・解釈
相手の内面へ向く目線と、支える心の強さ・心配
姿の印象と、相手を気にかける語り手から読みます。
怖い姿と、他者を傷つける心は同じではない
私がこの歌で面白く感じるのは、怪物らしい姿が、そのまま相手の心の説明にはならないことです。語り手は、外見の印象を相手の全部として受け取っていません。近づきにくく見えても、内側には別のものがある。私には、怖さを連想する姿の向こうへ、目線が向かっているように感じられます。
しかも、相手を普通の人の側へ引き寄せるだけではありません。人間の世界のほうにも危うさがあると、語り手は見ています。怪物と人間を、悪い側と安心できる側へ簡単に分けられないのです。私は、誰が怖い存在なのかを見直す目線に、この歌のひねりを感じます。姿の印象と、誰かを傷つける心は別のものなのでしょう。
そんな語り手にとって、相手の繊細さは気にかかるものです。恐ろしい姿をしているから何にも動じない、と受け止めるのではなく、傷つきやすい心へ思いを向けている。私には、その違いが相手との近さを感じさせます。世間からどう見えるかよりも、その人の内側を大切にしているのです。
だから私は、この歌の怪物を、ただ倒すべき存在としては読みません。怖さを予想させる題名の内側に、気にかけたくなる相手がいる。そのずれが、語り手の愛情を際立たせているのでしょう。誰かを第一印象で遠ざけそうになるとき、この歌の目線へ戻ってみたくなります。
励ます強さのそばに、守り切れない心配がある
語り手の言い方にも、私は惹かれます。相手を案じるだけでなく、外の世界へ向かう力を渡そうとしているからです。その人の繊細さを知っていても、何もできない人として閉じ込めたいわけではない。私には、前へ進んでほしいという願いと、相手を支えようとする気持ちが重なって感じられます。
ただ、その励ましは、相手の不安がなくなったことを意味しません。語り手が力強く振る舞うほど、相手の心細さも見えてきます。私は、二人を同じ強さの人としては受け止めていません。相手に足りない力を言葉で補おうとしながら、支える側にも心配がある。その差が、頼もしさだけではない関わりを作っているのでしょう。
語り手の支えがあっても、相手は消耗しています。私には、ここに励ましの限界も感じられます。気持ちを強く持てば、繊細さも消えるわけではないのです。それでも、相手への愛情がなくなることはない。うまく強くなれなかった相手まで受け止めるところに、語り手の思いが表れていると読みます。
このように読むと、相手を守ることは、無敵にすることとは違って見えます。前へ向かう力を願いながら、疲れた心にも居場所を残す。私は、その両方があるところに温かさを感じます。相手が強くなれたから大切なのではなく、その人を大切に思うから、励ましも心配も生まれるのでしょう。
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「モンスター」から、本人のシングル作品集へ
本曲と「キャッチ・リップ」を、別の曲目でたどれます。
2009年の2枚組では、Disc1の15曲目に収録
紹介する『ゴールデン☆ベスト』は、2009年9月16日発売の本人2枚組です。「モンスター」はDisc1の15曲目で、その次には「キャッチ・リップ」が収められています。同じDiscに「サウスポー」「透明人間」などもあり、本曲からほかのシングルへ進む入口になります。
公式は、シングルのA・B面曲を完全収録した作品として紹介しています。Disc1は24曲、Disc2は20曲の全44曲です。ビクター公式の全曲目から、シングルの両側にある作品もたどってみてください。
UAのカバーと、本人の後年の配信作品
原曲から広がる作品を、歌い手と発売年を分けて紹介します。
幼い頃の思い出から選ばれた、UAの「モンスター」
UAは、2010年のカバーアルバム『KABA』の1曲目に「モンスター」を選びました。公式紹介では、幼い頃に友人と公園で大きな声で歌っていたという本人の思い出も紹介されています。UAの選曲と思い出から、原曲が別の歌い手へつながる入口をたどれます。
ピンク・レディー本人の『モンスター (2022 Remaster)』は、2022年9月21日発売の配信限定作品です。本曲と「キャッチ・リップ」、それぞれのオリジナル・カラオケを収めた4曲構成です。2022年の公式曲目で、今回紹介した2009年のCDとは別の作品としてたどれます。
この曲のまとめ
「モンスター」は、怖そうな相手の内側へ目を向け、その心を気にかける歌だと私は感じます。語り手の頼もしさには、相手が傷つくことへの心配も混じっています。姿の印象だけでは見えない繊細さと、それを受け止める愛情が、怪物という題名を違って感じさせるのでしょう。
曲へ戻るときは、語り手の強い励ましだけでなく、相手を案じる目線にも注目してみてください。私には、前へ向かってほしいという願いと、強くなり切れない相手への温かさが一緒に感じられます。相手を無敵にするのではなく、その人の心を大切にする。そんな関わりに、この歌の魅力を感じます。
「モンスター」に関するよくあるご質問
- Q.1「モンスター」はいつの曲?
- A.1
1978年6月に発売された、ピンク・レディーの第8シングルです。レーベル公式のUA『KABA』紹介にも原曲の発売月と順番が記されています。
- Q.2「モンスター」の作詞・作曲は誰?
- A.2
作詞は阿久悠、作曲は都倉俊一です。歌ネットのピンク・レディーの曲ページに掲載されています。
- Q.3怖い姿と内面の違いを、どう読んでいる?
- A.3
私は、外見の印象だけでは、相手が誰かを傷つける人かどうかまでは分からないという目線に注目しています。語り手は、相手の繊細な内側へ思いを向けています。
- Q.4語り手の励ましを、どう受け止めている?
- A.4
私は、相手を外へ向かわせたい気持ちと、傷ついてほしくない心が重なるものとして読みます。力強い励ましだけでは、相手の繊細さまで消えないところも心に残ります。
- Q.5Amazonで紹介しているCDはどれ?
- A.5
2009年9月16日発売の『ゴールデン☆ベスト』です。VICL-63438~9のCD2枚組・全44曲で、本曲はDisc1の15曲目です。
- Q.6「キャッチ・リップ」は本曲と同じ曲?
- A.6
別の曲です。紹介する本人2枚組では、15曲目の「モンスター」に続いて、16曲目に「キャッチ・リップ」が収められています。
- Q.7UAのカバーはどの作品に入っている?
- A.7
2010年6月23日発売の『KABA』の1曲目です。UA本人による選曲のカバーアルバムで、ピンク・レディー本人の歌唱とは別です。
- Q.8『モンスター (2022 Remaster)』は紹介CDと同じ作品?
- A.8
別作品です。2022年9月21日発売の配信限定作品で、本曲と「キャッチ・リップ」、それぞれのオリジナル・カラオケの計4曲です。Amazonで紹介しているCDは2009年の2枚組です。
- Q.9「モンスター」の歌詞はどこで読める?
- A.9
歌ネットのピンク・レディーの曲ページで読めます。
この曲が気になった方へ
第一印象の向こうにある、相手の心へ目を向ける歌へ。

