天使の誘惑|歌詞の意味・考察――あの頃のためらいを、今なら越えて
- リリース日:
- 1968/5/1
- 推定売上枚数:
- 79.3万枚
遠い季節に、返事を探す。
胸の時計が、今を指す。
こんにちは!かなひなです😊
同じ相手を思っていても、あの頃と今とでは、できることが違う。「天使の誘惑」で気になるのは、去った相手への思いだけでなく、過去の自分を振り返る視線です。恋を受け止める準備ができたとき、相手はもうそばにいない。その時間のずれを読んでいきます。
黛ジュンさんが1968年5月1日に発売した曲です。なかにし礼さんが作詞、鈴木邦彦さんが作曲・編曲を担当し、その年の第10回日本レコード大賞を受賞しました。
『ゴールデン☆ベスト』
「天使の誘惑」の基本情報
| 曲名 | 天使の誘惑 |
|---|---|
| アーティスト | 黛ジュン |
| 発売日 | 1968年5月1日 |
| 作詞 | なかにし礼 |
| 作曲 | 鈴木邦彦 |
| 編曲 | 鈴木邦彦 |
| 収録作品 | 『ゴールデン☆ベスト』 |
| シングル順 | 黛ジュン名義での再デビュー後4枚目 |
| 発売元・品番 | 原曲:東芝音楽工業/紹介CD:TOCT-10854 |
Sony Musicの音楽誌 / 日本作曲家協会の受賞記録 / 収録CDの公式曲目 / シングルを振り返る署名解説
原曲は1968年5月1日発売。日本作曲家協会の受賞記録にも、黛ジュンさんの歌唱と、なかにし礼さん・鈴木邦彦さんのクレジットが掲載されています。
紹介する『ゴールデン☆ベスト』は2002年6月19日発売のCDです。TOCT-10854、全18曲で、本曲は2曲目に収録されています。
過去の自分と、今の自分の距離を読む
歌詞の意味・解釈
気持ちが追いついたとき、相手はもういない
現在の寂しさの中に、以前の自分にはできなかった選択が見えてきます。
過去のためらいを、今の自分が振り返る
歌の人物は、相手がいなくなった現在から、二人の間にあった接触を思い出します。そして、その頃の自分が恋を十分に理解していなかったことを悔やむ。相手への思いだけでなく、当時の自分の受け止め方も、振り返る対象になっています。
私には、別れた後で相手の大切さだけを知る歌というより、今なら違う応じ方ができると気づく歌に感じられます。過去へ謝りたい気持ちはあるのに、その場面をやり直すことはできない。人物の視線が自分にも向くところに、後悔の具体性があります。
砂浜では、記憶の中の相手に近づける
砂浜の場面には、泣くふりをする人物と、思い起こされる相手の優しい声が置かれています。現在そばにいない人も、記憶の中では応じてくれる。私は、その小さな振る舞いに、以前の二人の距離をもう一度感じたい気持ちを読みます。
ここで大切なのは、景色だけを懐かしんでいるわけではないことです。人物が求めるのは、その場所で自分に向けられた応答でもある。砂浜は、去った相手との関わりを思い出す場所になっています。
再会を思うとき、自分から近づく意思が現れる
終わりでは、相手が今そばにいる場合を思い描き、自分から近づこうとする気持ちが表れます。過去のためらいを振り返った人物が、再会の想像では動く側になる。この違いに、私は、恋を受け止める姿勢の変化を感じます。
ただ、願いが強くなったことと、二人が再び会えることは別です。今なら応じられるという意思を描きながら、相手のいない現在は残る。その二つが重なるところに、この歌の切なさがあると思います。
この曲を聴く
歌の記憶と、作品の背景をたどる
収録CD、発売当時のクレジット、受賞記録、編曲を振り返る解説へ進めます。
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1968年の受賞ステージを伝える記録
本曲がその年の代表作として選ばれた、主催者の記録が残っています。
第10回日本レコード大賞を受賞した一曲
日本作曲家協会は、1968年12月21日の第10回日本レコード大賞に、「天使の誘惑」と黛ジュンさんの名前を記しています。作曲・編曲は鈴木邦彦さん、作詩はなかにし礼さんです。主催者の公式記録。
同ページの回顧は、黛さんの魅力がテレビでも発揮されたと伝えています。一曲の詞の人物を読むことから、当時、歌う姿も含めて受け止められた作品へ、関心を広げられる記録です。
砂浜の場面と、ハワイアンムードの編曲
曲の音づくりには、署名解説が伝える具体的な特徴があります。
鈴木邦彦さんの編曲を、解説からたどる
ニッポン放送に掲載された鈴木啓之さんの解説は、本曲の編曲にスチールギターが用いられ、ハワイアンムードの作品に仕上がったと説明しています。鈴木啓之さんの署名解説。
砂浜を思い出す詞に加えて、編曲にも海辺を連想させる手がかりがあるんですね。次に聴くときは、相手を思う言葉と、この楽器がつくる曲の表情を一緒に確かめてみたくなります。
この曲のまとめ
次に聴くときは、過去を振り返る人物と、再会を想像する人物の違いへ目を向けてみてください。同じ相手に向かう思いでも、今の自分には動こうとする意思がある。その変化を追うと、相手の不在も違った重さで残ります。
『ゴールデン☆ベスト』から黛ジュンさんのほかの歌へ進みながら、この一曲の、気持ちと時間がすれ違う場面へ戻ってみたいと思います。
「天使の誘惑」に関するよくあるご質問
- Q.1「天使の誘惑」を歌っているのは?
- A.1
黛ジュンさんです。1968年の日本レコード大賞の公式記録にも、本曲の歌唱者として掲載されています。
- Q.2いつ発売された曲?
- A.2
1968年5月1日発売です。紹介する『ゴールデン☆ベスト』は、2002年6月19日に発売された収録CDです。
- Q.3作詞・作曲・編曲は誰?
- A.3
作詞はなかにし礼さん、作曲・編曲は鈴木邦彦さんです。
- Q.4どんな気持ちを描いた歌?
- A.4
相手が去った現在から、過去の自分のためらいを振り返る歌です。私は、今なら違う応じ方ができるという気づきと、相手の不在が重なるところに切なさを感じます。
- Q.5砂浜の場面は、どう読める?
- A.5
相手からの応答を思い起こす場所として読みます。私は、景色そのものよりも、そこにあった二人の関わりを求める場面だと感じます。
- Q.6終わりの再会の想像では、何が変わる?
- A.6
人物が自分から近づこうとする意思が現れます。私は、過去を振り返った後の、恋を受け止める姿勢の変化として読みます。
- Q.7日本レコード大賞を受賞したの?
- A.7
1968年12月21日の第10回日本レコード大賞を受賞しました。日本作曲家協会の公式記録。
- Q.8何枚目のシングル?
- A.8
ニッポン放送の鈴木啓之さんの解説では、黛ジュン名義での再デビュー後4枚目のシングルとされています。署名解説。
- Q.9編曲には、どんな楽器が使われている?
- A.9
鈴木啓之さんの解説は、スチールギターを用いたハワイアンムードの編曲と説明しています。ニッポン放送の解説。
- Q.10紹介しているAmazon商品は?
- A.10
黛ジュンさんの『ゴールデン☆ベスト』です。TOCT-10854、全18曲で、本曲は2曲目に収録されています。
- Q.11同じCDには、ほかに何が入っている?
- A.11
「恋のハレルヤ」「乙女の祈り」「雲にのりたい」「ブラック・ルーム」「夕月」などです。Universalの公式曲目。
この曲が気になった方へ
過去の恋を、今の自分から見つめる歌へ。

