サザンオールスターズ「いとしのエリー」歌詞の意味・考察|愛を語る自信と、失うことへの不安
- リリース日:
- 1979/3/25
- 推定売上枚数:
- 69.3万枚
強く言うほど、こわくなる。
愛しい名前の、その先へ。
こんにちは!かなひなです😊
好きだと強く言えたら、二人の間にある心配も消えてくれそうです。けれど、サザンオールスターズの「いとしのエリー」には、愛情を語る自信と、関係を失うことへの不安が一緒にあります。私が気になるのは、相手を大切に思う人が、いつも大切にできた人としては描かれていないところです。
語り手には、相手への気持ちだけでなく、自分の振る舞いを振り返る目線があります。その一方で、これからも一緒にいられるかは、強い言葉だけでは決まりません。愛情の大きさを示しながら、その言葉で届ききらないものも残る。その頼もしさと危うさを、今回は考えてみたいと思います。
「いとしのエリー」は1979年3月25日発売のシングルです。桑田佳祐さんが作詞・作曲、サザンオールスターズが編曲を担当し、管・弦編曲には新田一郎さんの名前があります。購入欄では、本曲を収録した1998年の本人2枚組CD『海のYeah!!』を紹介します。
『海のYeah!!』
「いとしのエリー」の基本情報
| 曲名 | いとしのエリー |
|---|---|
| アーティスト | サザンオールスターズ |
| 発売日 | 1979年3月25日 |
| 作詞 | 桑田佳祐 |
| 作曲 | 桑田佳祐 |
| 編曲 | サザンオールスターズ/管・弦編曲:新田一郎 |
| 収録作品 | 『いとしのエリー』 |
| シングル順 | 3枚目のシングル |
| 発売元・品番 | 紹介CD:VICL-60227~8 |
| タイアップ | ドラマ『ふぞろいの林檎たち』主題歌 |
公式シングル情報 / 公式クレジット / 収録CDの公式情報
シングルには、表題曲「いとしのエリー」と「アブダ・カ・ダブラ(TYPE.3)」が収録されています。
紹介CD『海のYeah!!』は1998年6月25日発売、VICL-60227~8の2枚組です。全30曲のうち、本曲はDISC1の2曲目に収録されています。
「いとしのエリー」はドラマ『ふぞろいの林檎たち』主題歌
ドラマと、一曲の言葉への入口
ドラマ『ふぞろいの林檎たち』の主題歌としても知られる一曲です。
ドラマの記憶から、歌の語り手へ
歌ネットの曲情報には、『ふぞろいの林檎たち』主題歌と掲載されています。ドラマから曲を知った方も、歌の言葉を通して、相手を思う一人の語り手へ目を向けられます。
「いとしのエリー」の歌詞
歌詞の意味・解釈
大切だと言えることと、失わずにいられること
相手への思いが強くても、二人の関係を一人で決められるわけではありません。語り手の自信と不安、その中に残る感謝を読んでみます。
愛情の強さの中に、自分の振る舞いへの自覚がある
この歌で語り手が伝えようとする愛情は、曖昧なものではありません。相手をかけがえのない存在として捉え、気持ちを強く向けています。けれど、その確信のそばには、自分が相手を傷つけたという認識もあります。私は、その二つが同じ人の言葉にあることへ立ち止まります。
恋人を大切だと思うことと、日々の振る舞いで大切にすることは、ぴったり重なるとは限りません。この語り手も、思いの強さだけで自分を立派な恋人にしてはいない。自分の気持ちを語りながら、相手にとってつらかった時間も、その関係の中へ残しています。そこに、愛の宣言をきれいに整えきれない生々しさを感じます。
私には、相手を傷つけた過去を、今の愛情で帳消しにできるという歌には思えません。気持ちがあるからこそ、その過去も無関係ではなくなる。相手を思っている自分と、相手を苦しめた自分を、別々の人にはできないのです。その重なりが、語り手の自信に少し影を落としているように読めます。
さらに、関係が変わる可能性へも目が向いています。どれほど大切だと言っても、それだけで二人の気持ちが同じになる保証はない。私は、この愛情を、不安のない人の余裕というより、不安も抱えた人が差し出す言葉として受け取ります。強さを語るほど、その言葉では動かせない相手の存在も見えてくるのでしょう。
将来が不確かでも、受け取ったものの価値は残したい
私が特に惹かれるのは、二人のこれからだけで、相手への思いを測っていないところです。語り手は、離れる可能性を考えたときにも、相手から受け取ったものへ目を向けます。未来への不安が、そのまま過去の否定にはならない。関係がどうなるかと、相手が自分にとって大切だったことを、重ねすぎていないと感じます。
その目線には、恋を自分の願いだけで語らない良さがあります。相手は、これからもそばにいてほしい存在であると同時に、すでに自分へ何かを与えてくれた人でもある。そのことに触れると、語り手の思いは、相手を引き留めたい気持ちだけでは読めなくなります。受け取ってきたものに気づく視線が、愛情に別の厚みを加えているのでしょう。
ただ、その感謝があるから、別れを穏やかに受け入れられるという話でもありません。語り手の中には、まだ相手を求める気持ちがあります。私には、距離ができるかもしれない相手を大切に思い続けることと、その距離に平気でいられることは別に感じられます。感謝は、不安を片づける答えではなく、不安の中でも失いたくない目線なのです。
だから私は、この歌を、恋の成功や失敗を決める結末へ急いで運びたくありません。相手を求め、自分の過去にも目を向け、受け取ったものの価値を保とうとする。その思いは、二人の未来が一つに定まらなくても、語り手の中にあります。愛を語る言葉の頼もしさと、その人を失う怖さが、どちらも消えないところに惹かれます。
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シングルの情報、本人CD、歌の言葉へ
1979年の曲をたどる入口と、本曲を収録した本人ベスト盤を分けて案内します。
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「いとしのエリー」から、本人の2枚組へ
CDで本曲とほかの代表曲を一緒に楽しみたい方へ、『海のYeah!!』を紹介します。
全30曲を収めた『海のYeah!!』
『海のYeah!!』は、1998年6月25日発売のサザンオールスターズ本人名義のCDです。VICL-60227~8の2枚組で、各DISCに15曲ずつ、全30曲を収録。「いとしのエリー」はDISC1の2曲目に入っています。
「勝手にシンドバッド」「夏をあきらめて」「真夏の果実」「涙のキッス」なども収めています。本曲一曲から、サザンのほかの作品へも広げたいときの入口です。詳しい収録内容は、ビクターのCD紹介で見られます。
1979年の曲と、その後の収録作品
一曲の言葉に触れたあとで、どの作品へ進めるかも見てみましょう。
シングルから、アルバムとベスト盤へ
本人公式の曲ページには、1979年のシングルと同年の『10ナンバーズ・からっと』が掲載されています。1982年の『バラッド ’77~’82』、1998年の『海のYeah!!』などの収録作品も確認できます。一曲を手がかりに、発売時期のアルバムへ進むか、代表曲をまとめた作品へ進むかを選べます。
今回の購入欄は、1998年の『海のYeah!!』のCDです。1979年のシングル情報を知りたいときはシングルの公式ページへ、本曲とほかの代表曲を一緒に手元へ置きたいときは、この2枚組へ。曲の来歴と、今選ぶ作品を分けると、次の一枚も探しやすくなります。
この曲のまとめ
「いとしのエリー」には、愛を強く語る人の自信だけでなく、その言葉で二人の未来を決めきれない不安もあると感じます。相手を大切に思いながら、自分の振る舞いにも目を向ける。失うことを怖がりながら、相手から受け取ったものの価値も残したい。その揺れが、題名の親密さを、甘さだけで終わらせないのでしょう。
もう一度言葉に触れるなら、愛情の強さと一緒に、相手を一人の人として見ようとする目線にも注目してみてください。語り手の思い通りになるかどうかだけで、相手の大切さは決まらない。私は、その小さなずれに触れたとき、題名にある名前の重みを、少し違って感じます。
「いとしのエリー」に関するよくあるご質問
- Q.1「いとしのエリー」はいつ発売された?
- A.1
1979年3月25日発売の、サザンオールスターズの3枚目のシングルです。
- Q.2作詞・作曲・編曲は誰?
- A.2
桑田佳祐さんが作詞・作曲、サザンオールスターズが編曲を担当しています。本人公式の曲情報には、管・弦編曲として新田一郎さんも掲載されています。
- Q.3シングルのカップリングは?
- A.3
「アブダ・カ・ダブラ(TYPE.3)」です。本人公式シングルページに、表題曲とともに掲載されています。
- Q.4どんな愛情の歌として読める?
- A.4
私は、相手への強い思いと、関係を失うことへの不安が共にある歌として読みます。大切だと言えることと、二人の未来を決められることは同じではないと感じます。
- Q.5相手への感謝には、どんな意味がある?
- A.5
二人のこれからが不確かでも、相手から受け取ったものの価値を残そうとする目線を感じます。感謝を、別れに平気でいられる証拠としては読んでいません。
- Q.6どのドラマの主題歌?
- A.6
ドラマ『ふぞろいの林檎たち』の主題歌です。歌ネットの本曲情報にも掲載されています。
- Q.7紹介しているCDはどれ?
- A.7
1998年6月25日発売の『海のYeah!!』、VICL-60227~8です。サザンオールスターズ本人名義の2枚組CDで、全30曲を収録しています。
- Q.8紹介CDに「いとしのエリー」は入っている?
- A.8
はい。『海のYeah!!』のDISC1の2曲目に収録されています。「真夏の果実」「涙のキッス」なども収めた本人ベスト盤です。
- Q.9歌詞はどこで読める?
- A.9
この曲が気になった方へ
強い愛情と、不安が共にある歌へ。



