モーニング娘。「LOVEマシーン」の歌詞の意味を考察|不景気の言葉が、恋と笑顔に変わる理由
- リリース日:
- 1999/9/9
- 推定売上枚数:
- 164.7万枚
ためらう頬に、光の粒。
遠い明日へ、弾む輪郭。
こんにちは!かなひなです😊
モーニング娘。の「LOVEマシーン」は、恋の歌なのに、景気や国の未来へ話が広がります。その大きな言葉が向かう先は、経済の解説ではありません。誰かを好きになる気持ちと、目の前の人の笑顔です。
語り手も、ずっと強気なだけではありません。自分の魅力には自信を見せるのに、相手へ気持ちを伝えるのは照れくさい。愛されたい願いも残っている。その身近な心が、大きな未来への呼びかけと同じ歌に入っているところに、私は惹かれます。
1999年の7thシングルで、つんくさんの作詞・作曲、ダンス☆マンさんの編曲です。つんく♂さんは、子供や宴会の大人も踊れる曲を目指したと語っています。歌詞の可笑しさと親密さ、作り手が残した声の話から、広い人の輪へ開かれた一曲を読んでみます。
「LOVEマシーン」再発CD
「LOVEマシーン」の基本情報
| 曲名 | LOVEマシーン |
|---|---|
| アーティスト | モーニング娘。 |
| 発売日 | 1999年9月9日 |
| 作詞 | つんく |
| 作曲 | つんく |
| 編曲 | ダンス☆マン |
| 収録作品 | 『LOVEマシーン』 |
| シングル順 | 7thシングル |
| 発売元・品番 | 初出8cm:EPDE-1052/紹介再発CD:EPCE-5319 |
初出・詞曲編曲:ハロー!プロジェクト公式シングル情報。再発盤:レーベルの再発CD情報。原詞:歌ネット。
原曲の公式クレジットは「つんく」名義です。この記事では、後年の制作証言はご本人の活動名「つんく♂」として紹介しています。
購入案内は2005年3月2日発売のEPCE-5319再発CDです。初出の1999年8cm盤とは発売日も品番も異なり、追加のEarly Unison Versionを含む全4曲です。
「LOVEマシーン」の歌詞
歌詞の意味・解釈
大きな未来の話と、小さな恋の照れ
景気や国の未来が出てくる歌の中に、なぜ親密な願いもあるのでしょうか。言葉の大きさと、語り手の近さを並べてみます。
自信があっても、気持ちを伝えるのは照れくさい
語り手は、自分の魅力を相手へ強気に示します。相手に選んでもらうのを、おとなしく待っているだけの人物ではありません。少し大げさなくらいの自己紹介が、恋の場面を、品定めされるだけの場所にしないように感じます。
けれど、相手からいつでも愛されたいという願いもあります。自分でそれを伝えることには照れがあり、満ち足りない気持ちも消えていません。自信のある発言ができることと、恋愛で不安や恥ずかしさを持たないことは、別なのです。
私はこの落差に、語り手の身近さを感じます。堂々とした人も、好きな相手の前では、願いを口にするのが難しい。その人が大きく未来を語るからこそ、ただ強い人からの励ましではなく、照れを抱えた人も参加できる歌に思えるのです。
経済の言葉を、恋の熱にすり替える可笑しさ
この曲は、景気がよくないことにも触れています。世の中の問題が何もないから明るいのではありません。ただ、その状況と恋の高まりを、同じ尺度では測ろうとしない。経済の言葉を恋に持ち込んで、気持ちの大きさを別のものにしてしまいます。
物価や取引に関わる言葉が、恋愛の話に入ってくる。その少し強引な置き換えが可笑しく、言葉の勢いにもなっています。真面目なニュースで見る語彙が、個人の欲望へ近づくことで、遠い話だった社会が、自分の気持ちとつながるのでしょう。
未来へ就職したいという発想や、幸せを待つことへの問いにも、同じずらし方を感じます。幸福がすでに手に入っている歌ではありません。だから私は、この明るさを、経済が必ず良くなるという予言ではなく、待つだけの時間を面白い言葉へ変える力として受け取ります。
国の未来から、目の前の笑顔へ
国の将来を大きく語る部分と、相手の笑顔を大事にする部分には、似た呼びかけの形があります。視点の大きさはまるで違うのに、同じ歌の中でつながる。遠い国の未来と、すぐそばにいる人の表情が、切り離されていないところが印象的です。
相手の笑顔が出てくることで、未来への期待も、目の前の関係に近づきます。世の中全体が明るくなるのを待ってから恋をする、という順番ではないのでしょう。身近な相手の魅力を、大きな誇らしさと同じように扱う、歌ならではの大胆さを感じます。
やがて、歌うグループだけでなく、相手や自分、さらに立場の違う人も、踊る呼びかけの中に入ります。社会の違いがすべて消えると断言するのでなく、その時だけ同じ輪に招くようです。二人の恋の話が、参加する人の多い歌へ開かれる。その広がりが、この曲の明るさを支えていると思います。
この曲を聴く
原曲と、後年のupdated版を分けて
原曲を収めた再発CDと公式MV、2013年のupdatedアルバム、その版を歌う2022年のフェス映像を案内します。再発CDの追加曲とupdated版は、別の音源です。
ORIGINAL SINGLE / REISSUE 2005
「LOVEマシーン」再発CD
EPCE-5319の12cm盤。原曲、「21世紀」、Instrumental、Early Unison Versionの全4曲です。
UPDATED RECORDING / 2013
『The Best!』updatedアルバム
2013年9月25日発売の『The Best!〜Updated モーニング娘。〜』。本曲updatedは平田祥一郎さんの編曲です。
FESTIVAL LIVE / BLU-RAY 2022
『Never Been Better! Encore』Blu-ray
Disc2に2022年8月のROCK IN JAPANで歌ったupdated版を収録。2022年12月21日発売です。
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公式動画で「LOVEマシーン」に出会う
強気な自己紹介と、愛されたいのに伝えるのは照れくさい気持ち。その両方へ耳を向けてみてください。国の未来という大きな話から、身近な人の笑顔へ視点が移るところにも、この歌が恋の歌である面白さを感じます。
モーニング娘。公式チャンネルのMVです。曲は1999年9月9日発売、YouTube公開は2010年10月15日。2013年のupdated版の映像ではありません。
ライブでの「LOVEマシーン」
原曲から十年以上後、編曲を変えたupdated版が生まれました。その版は、後年の大きなフェスの映像にも残っています。
updated版を、2022年のフェス映像から
2013年の『The Best!〜Updated モーニング娘。〜』には、本曲のupdated版が収録されています。編曲は平田祥一郎さんです。原曲のダンス☆マンさんとは担当が異なり、購入案内の2005年再発CDとも別の録音です。updated版の公式クレジット
モーニング娘。'22の『Never Been Better! Encore』Blu-rayには、updated版も収録されています。本曲が入るのはDisc2のフェス映像です。2022年8月12日、千葉市蘇我スポーツ公園でのROCK IN JAPANの演奏を記録しています。フェスの日付・収録区分の公式情報
Blu-rayの発売日は2022年12月21日です。原曲のMVで出会った歌を、違う時期のメンバーによるフェスの演奏からも受け取れる。同じ題名でも、原曲・updated録音・ライブの記録を分けてたどると、長く歌われてきた曲の入口が増えます。
口コミ・評価では、何が注目されている?
幅広い人が踊れる曲にしたかったという制作意図と、録音に残された声の具体的な証言から、本曲の楽しさをもう一度見てみます。
格好よさの競争ではなく、踊る人を増やす曲へ
2007年のBARKSの直接インタビューで、つんく♂さんは、本曲を徹底したディスコサウンドに仕上げたと説明しています。格好いいダンスで競う方向でなく、幼稚園の子供や宴会のサラリーマンも踊れる曲を目指したという話です。つんく♂さんの制作意図
その考えを知ると、立場の違う人まで招く歌詞の呼びかけも、曲の入口を広げるものに感じます。強気な恋愛の言葉を歌う人だけでなく、少し照れながら参加する人もいる。私は、この歌の大きさを、完璧に踊れる人だけのものではないところに感じます。
笑い声と、矢口真里さんの小さな声も残した録音
同じ取材で、つんく♂さんは、本曲で失敗した時の笑い声を使ったことを語っています。また、矢口真里さんが曲の途中で題名をつぶやいた声を、最後に採用したとも説明しています。整った歌唱だけでなく、録音中の声を生かした、具体的な制作の話です。笑い声とつぶやきについての本人証言
2023年の文化放送では、ダンス☆マンさんが、冒頭の叫びはつんく♂さんの声だと説明しました。ご自身が歌っているのは曲の後ろの方だそうです。編曲者の名前だけで声の担当を決めずに聴くと、歌うメンバーの外にも、この一曲を形作る声があると分かります。ダンス☆マンさんによる声の担当の説明
この曲のまとめ
「LOVEマシーン」は、大きな未来を語りながら、目の前の相手から愛されたい気持ちや、伝える照れも歌います。経済の言葉を恋へ持ち込む可笑しさがあり、国の将来から相手の笑顔へ、視点の大きさも変わる。その振れ幅が、この曲の面白さだと思います。
大きく語る明日と、すぐそばにある恋の照れ。
二つを同じ歌に入れることで、明るさが強い人だけのものにならない。子供や宴会の大人も踊れる曲を目指したというつんく♂さんの話も、広い人を招く呼びかけと重なります。
もう一度聴く時は、自信のある発言の隣に、相手を求める願いがあることにも目を向けてみてください。国の話の大きさだけでは見えにくかった、一人の恋心が近づいてくる。そこから輪が広がっていくところが、私は好きです🪩
「LOVEマシーン」に関するよくあるご質問
- Q.1「LOVEマシーン」の発売日は?
- A.1
1999年9月9日です。モーニング娘。の7thシングルで、初出8cm盤の品番はEPDE-1052です。
- Q.2作詞・作曲・編曲は誰?
- A.2
原曲はつんくさんの作詞・作曲、ダンス☆マンさんの編曲です。2013年のupdated版は平田祥一郎さんの編曲で、原曲とは異なります。
- Q.3歌詞の意味を短くいうと?
- A.3
不景気の言葉を恋の高まりへ置き換え、身近な相手の笑顔から広い人の輪へ向かう歌として読んでいます。自信と照れが同じ語り手の中にあることも、この記事では大切にしています。
- Q.4景気が必ず良くなるという歌?
- A.4
経済の言葉を恋へ転用する歌として読めます。国の未来への期待と、相手を求める身近な願いが並んでいますが、経済の回復を保証する予測とは考えていません。
- Q.5強気な語り手に、照れもある?
- A.5
自分の魅力を強く示す一方、愛されたい願いを自分から伝えるのは照れくさいと感じています。その落差に、一方的な強さではない親密さを感じます。
- Q.6つんく♂さんは、どんな曲を目指した?
- A.6
直接インタビューでは、徹底したディスコサウンドにし、子供や宴会の大人も踊れる曲を目指したと説明しています。幅広い人へ入口を開こうとした制作意図です。
- Q.7冒頭の叫びはダンス☆マンさん?
- A.7
ダンス☆マンさん本人は、文化放送の番組で、冒頭はつんく♂さんの声だと説明しています。ご自身は曲の後ろの方で歌っているとのことです。
- Q.8どのアルバムに収録されている?
- A.8
2000年3月29日発売の『3rd-LOVEパラダイス-』に、ダンス☆マンさん編曲の原曲を収録しています。2013年のupdatedアルバムとは別です。
- Q.9購入案内のCDは、原発売の盤?
- A.9
2005年3月2日の再発CD、EPCE-5319です。原曲と「21世紀」、Instrumentalに、Early Unison Versionを追加した全4曲です。
- Q.10Early Unison Versionとupdated版は同じ?
- A.10
別です。Early Unison Versionは2005年再発CDに入る追加曲。2013年のupdated版は平田祥一郎さんが編曲し、別のアルバムに収録されています。
- Q.11MVと紹介するフェス映像は、いつのもの?
- A.11
原曲の公式MVはYouTubeで2010年10月15日に公開。フェス映像は2022年8月12日のROCK IN JAPANでのupdated版で、同年12月発売のBlu-rayのDisc2に収録されています。
この曲が気になった方へ
恋の勢いが、広い人の輪へ変わる別の歌にも。


