平尾昌晃・畑中葉子「カナダからの手紙」歌詞の意味・考察|旅先で深まる不在と、愛を確かめたい気持ち
- リリース日:
- 1978/1/10
- 推定売上枚数:
- 69.9万枚
旅の楽しさに、空席がある。
伝えたい人が、遠くにいる。
こんにちは!かなひなです😊
旅先で何かに心を動かされたとき、すぐに話したい人が浮かぶことがあります。平尾昌晃・畑中葉子の「カナダからの手紙」で私が惹かれるのは、遠くまで来た時間に、大切な相手の不在が入り込むところです。ひとりで見たり感じたりすることはできる。それでも、その経験を一緒に持てない寂しさは別に残っています。
題名には手紙という形があります。旅の報告は、そこで何をしたかを知らせるだけでなく、相手へ向けたい気持ちを載せるものにもなる。私は、この歌で語り手が自分の以前の振る舞いまで振り返るところに、距離の深さを感じます。離れた時間が、相手との間で求めていたものを、自分に見せ返しているのでしょう。
「カナダからの手紙」は、1978年1月10日に発売された平尾昌晃さんと畑中葉子さんのデュエット曲です。作詞は橋本淳さん、作曲は平尾昌晃さん、編曲は森岡賢一郎さん。紹介する2014年の『ゴールデン☆ベスト』は、二人の作品をまとめた2枚組CDで、本曲の歌唱はDisc1の1曲目に入っています。
『ゴールデン☆ベスト』
「カナダからの手紙」の基本情報
| 曲名 | カナダからの手紙 |
|---|---|
| アーティスト | 平尾昌晃・畑中葉子 |
| 発売日 | 1978年1月10日 |
| 作詞 | 橋本淳 |
| 作曲 | 平尾昌晃 |
| 編曲 | 森岡賢一郎 |
| 収録作品 | 『カナダからの手紙』 |
| シングル順 | シングル |
| 発売元・品番 | 紹介CD:VICL-64218~9 |
ビクターの本人プロフィール / 歌ネットの曲情報 / 収録CDの公式情報
ビクターの畑中葉子さんのプロフィールには、1978年1月10日、平尾昌晃さんとのデュエット曲でデビューしたと掲載されています。
紹介する『ゴールデン☆ベスト』は2014年9月17日発売の2枚組CDです。本曲の歌唱はDisc1の1曲目。Disc2には本曲のリミックス2曲とオリジナル・カラオケも別に収録されています。
「カナダからの手紙」の歌詞
歌詞の意味・解釈
遠くへ来て、相手との距離を感じる
旅の経験を分かち合いたい気持ちと、自分が愛に求めていたもの。遠い場所から相手を思う二つの目線をたどります。
旅を味わう時間に、相手の不在が入り込む
語り手は、相手と離れた場所にいます。そこでの経験は、自分ひとりのものとして進んでいく。けれど、気持ちの中には、共に過ごしたい相手が浮かんでいます。私は、ここに旅の寂しさを感じます。見知らぬ場所へ来たこと自体より、大切な人と同じ時間を持てないことが、心に残るのでしょう。
旅の楽しさと、ひとりである寂しさは、どちらか一方に整理されていません。私は、何かを楽しめることが、そのまま寂しくないことにはならない点が好きです。心を動かされるからこそ、それを話したい人の顔が浮かぶこともある。相手がいない時間は、何も起きない時間ではなく、経験が増えるほど、分かち合えないことも見えてくる時間なのです。
語り手が思い描く親密さは、今ここにある二人の時間とは違います。私は、相手と過ごしたいという願いが、旅先の経験に重なるところに切なさを感じます。自分には目の前の時間があるのに、大切な人と持ちたい時間は、気持ちの中にある。そのずれが、離れているという事実を、ただの距離以上のものにしているのでしょう。
題名の手紙は、離れた相手へ気持ちを向ける形として読むことができます。私は、旅の出来事を知らせるための言葉に、相手と共にいたい願いも滲むところに惹かれます。報告したいことがあると同時に、報告だけでは満たされない気持ちもある。相手に話しかける言葉には、その二つが一緒に載っているように感じます。
愛を確かめたい自分と、消えない寂しさ
語り手は、相手を恋しく思うだけでなく、自分が以前どのように相手へ接していたかにも目を向けます。愛を確かめたくて求めていたものを、離れた場所から見返している。私は、この振り返りが、旅の歌を、遠い相手へ思いを送るだけのものにしていないと感じます。相手に望む気持ちと、自分への目線が同じ歌の中にあるのです。
愛を確かめるための要求は、そのときの自分には大切だったのでしょう。けれど、今の語り手は、それをそのまま正しいものとして押し通していません。私は、相手を求める言葉の中で、自分の振る舞いも見つめ直すところに親しさを感じます。相手へ向けたい気持ちが強いからこそ、かつての自分の求め方にも目が向いていると読めます。
一方で、愛の確かさを考えることと、今の寂しさを受け止めることは、ぴったり重なりません。語り手の言葉には、関係を信じたい思いと、離れた時間に心が動いてしまう感覚があります。私には、そのずれが印象に残ります。頭の中で恋をどう考えていても、相手と分かち合えない経験を目の前にすると、気持ちは簡単には整わないのです。
だから、私はこの歌を、距離を越える愛の確信だけで締めくくりたくありません。確かめたかった思いがあり、今も相手へ向けたい気持ちがある。それでも、ひとりの時間には寂しさが入り込む。その揺れがあるから、手紙という題名にも、自分の気持ちを相手へ差し出したい切実さが感じられるのでしょう。
この曲を聴く
デュエットの歌唱と、二人の作品をたどる
本曲収録の2枚組CD、詳しい曲目、歌の言葉、畑中葉子さんの作品一覧への入口です。
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「カナダからの手紙」から、二人のデュエット作品へ
本曲の歌唱をCDで手元に置きたい方へ、2014年発売の2枚組を紹介します。
二つのアルバムをまとめた『ゴールデン☆ベスト』
紹介する『ゴールデン☆ベスト』は、平尾昌晃さんと畑中葉子さんの共同名義、VICL-64218~9の2枚組CDです。2014年9月17日発売で、各Disc17トラック、全34トラックを収録しています。『カナダからの手紙』と『サンフランシスコ物語』の二つのアルバムに、カバーやリミックス、カラオケなどを加えた構成です。
本曲の歌唱をたどるなら、Disc1の1曲目が入口です。Disc2には「カナダからの手紙(JUPITER MIX)」「カナダからの手紙(CANADUB)」とオリジナル・カラオケが別に入っています。発売元の曲目一覧で、それぞれの収録位置を見られます。
旅を題材にした、二人の作品へ
本曲の旅先からの思いを入口に、デュエット作品の広がりもたどれます。
「エーゲ海の旅」「ヨーロッパでさよなら」も収録
ビクターのCD紹介は、二人のデュエットを、世界の旅を題材にしたシリーズとして案内しています。紹介CDには「エーゲ海の旅」「ヨーロッパでさよなら」「サンフランシスコ行き」なども入っています。畑中葉子さんの公式作品一覧でも、これらのシングルとアルバムをデュエット作品として見られます。
本曲の言葉へ戻るとき、私は、遠い土地にいることより、その経験を誰と分かち合いたいかに目を向けたくなります。旅先の時間は自分のものとして進んでいるのに、気持ちは相手へ向かう。相手の不在が、旅の楽しさとは別のものとして残る。その両方を持った言葉として読むと、題名の手紙にも、ただの近況報告ではない親しさを感じます。
この曲のまとめ
「カナダからの手紙」は、旅の楽しさだけを伝える歌ではありません。私には、何かを経験するたびに、それを共に持ちたい相手の不在が見えてくる歌として感じられます。遠い土地での時間が増えても、大切な人と過ごしたい気持ちはそこに入り込む。その重なりが、旅の歌に恋の寂しさを残しているのでしょう。
もう一度言葉をたどるなら、相手を求める気持ちと一緒に、語り手が自分を振り返る点にも目を向けてみてください。以前の求め方を見つめる目線と、今も心が動く感覚は、簡単には一つになりません。私は、その整いきらない思いを相手へ向けるところに、この歌の親しさを感じます。愛を確かめたい気持ちにも、離れて寂しい気持ちにも、同じ相手がいるのです。
「カナダからの手紙」に関するよくあるご質問
- Q.1「カナダからの手紙」はいつ発売された?
- A.1
1978年1月10日です。ビクターの畑中葉子さんのプロフィールには、平尾昌晃さんとのデュエット曲でデビューしたと掲載されています。
- Q.2作詞・作曲・編曲は誰?
- A.2
作詞は橋本淳さん、作曲は平尾昌晃さん、編曲は森岡賢一郎さんです。
- Q.3旅先でどんな気持ちを描く歌?
- A.3
旅の経験を持ちながら、大切な相手とそれを分かち合いたい気持ちが入り込む歌として読んでいます。楽しめることと、寂しくないことは同じではないと感じます。
- Q.4語り手は自分のことも振り返る?
- A.4
はい。相手へ愛を確かめようとしていた自分の振る舞いにも目を向けています。その振り返りと、今の相手を恋しく思う感覚が一緒にあるところが印象的です。
- Q.5二人が旅をしている歌として読む?
- A.5
語り手が相手と離れた場所で、共にいたいと願う歌として読んでいます。目の前のひとりの時間と、相手と過ごしたい気持ちのずれに切なさを感じます。
- Q.6紹介しているCDはどれ?
- A.6
2014年9月17日発売、平尾昌晃さんと畑中葉子さんの共同名義『ゴールデン☆ベスト』、VICL-64218~9です。CD2枚組・全34トラックです。
- Q.7本曲の歌唱は紹介CDのどこに入っている?
- A.7
Disc1の1曲目に収録されています。Disc2には、本曲のJUPITER MIX、CANADUB、オリジナル・カラオケが、それぞれ別のトラックとして入っています。
- Q.8紹介CDにはほかにどんな作品が入っている?
- A.8
「揺れる二人」「エーゲ海の旅」「ヨーロッパでさよなら」「サンフランシスコ行き」などを収録しています。全曲目はビクターのアルバムページで見られます。
- Q.9歌詞はどこで読める?
- A.9
この曲が気になった方へ
離れた相手へ向ける気持ちを描く歌へ。




